こんにちは!JPYCです。
今回は、DeFiにおける流動性供給(マイニング)の仕組みについて解説をしていきます。
DeFi?流動性マイニング?というように、この世界ではよくわかりにくい言葉があります。そして、理解して始めている人も多くはないでしょう。
大切なのはわかっているけど、正直言って自分で調べたりするのは面倒ですよね。
なので、こういった言葉をわかりやすく解説し、みなさんの知識になればと思っています。
- 現在の金融は中央集権型であるが、DeFiでは分散型である。
- 流動性を供給するとは、取引したい人のお手伝いをすることである。
- DEXでは、流動性提供された分を利用し、AMMという自動的に取引を成立させるシステムが使われている。
では、一緒に勉強していきましょう。
もくじ
- もくじ
- DeFiについて学ぼう!
- DeFiとは、金融をみんなで管理すること
- DEXとはトークンを取引する場所
- 流動性を供給するとは、DEXでの取引のお手伝いをすること。
- DEXで使われるAMMという取引について
- 板取引は、相手がいないと成立しない取引方法!
- AMMは、相手が不要で自動的に取引が成立する取引方法!
- まとめ
- 理解度チェック
DeFiについて学ぼう!
DeFiとは、金融をみんなで管理すること
まずはじめに、ざっくりDeFiという言葉について学んでいきます。
DeFiというのはDecentralized Financeの略で、日本語で言えば分散型金融といいます。
分散型金融?どういうこと?と思われたと思いますが、分散型=”非”中央集権型と考えていきましょう。つまり、中央集権型ではないということです。これでもわかりにくいので、具体的な例で考えていきましょう。
今の世の中、お金に関しては国であったり、銀行が管理しています。その発行されたお金を使って、我々は生活しているわけです。
というように、どこか特定の企業やグループが管理することを、中央集権(権利・権力が特定の場所に集まっている)といいます。
仮に、銀行という管理者が問題を起こせば、利用者にとって不都合なことが起こります。
例えば、○○銀行のATMがトラブルで使えないとか、そういったことも利用者にとっていいことではないでしょう。
また、こういう問題は会社に限った話ではありません。インドでは、2016年に通貨の廃止を突然決定したことがあります。
インド標準時の2016年11月8日午後8時に、ナレンドラ・モディ首相が、突如「インドに蔓延している汚職と脱税の根絶を目的」として、1,000ルピー紙幣(当時の為替レートでは日本円で1,600円)と500ルピー紙幣(同日本円で800円)の流通差止を命じ、4時間後の11月9日午前0時(日本標準時同3時30分)以降、これら2種類の紙幣は、法定通貨としての効力を失うと、インド国営テレビ局(DDTV)を通じて宣言した。この発表により、銀行やATMに通貨交換を求めて国民が殺到した。引用:インド・ルピー(Wikipedia)
つまり、国という超巨大組織ですら、こういったことが起こりうるということなのです。
では、逆に”非”中央集権型(分散型)というのは、管理する会社や人がいません。あるのは、取引を自動化するプログラムになり、それを特定の組織ではなくみんなで管理するというわけです。
その結果、一部の人たちが管理することがなくなるので、システムに問題さえなければトラブルもないといえるでしょう。
ただし、分散型金融というのにも、当然ながらデメリットがあることは理解する必要があります。
例えば、銀行の振込先を間違えた、銀行が倒産したなどの場合、利用者のお金を保護する仕組みがあります。
同様にパスワードなどを忘れた場合、再発行や問い合わせれば手に入るでしょう。
しかしながら、分散型金融にはそのような補償はほぼなく、パスワードなどの管理は、あくまで自己責任で保護してくれません。
また、みんなが管理者になるため、問題が起きたとき誰が責任を取るのか、そして、何かを決める際、意思決定に時間がかかる、というようなことも分散型金融のデメリットとしてあります。
改めてみると忘れがちですが、中央集権型という仕組みのありがたみを感じます。
DEXとはトークンを取引する場所
そんなDeFiのなかの1つに、DEX(Decentralized Exchanges)というものがあります。
これは分散型取引所といい、先ほどの中央集権型ではない、みんなで管理する「取引を行う場所」です。
このDEXの役割としては、みなさんが所有するトークン(ビットコインやイーサリアムなどのこと)の交換をすることがあげられます。
DeFiの説明でもしたように、DEXを利用することでのメリットは「管理する人間がいない」ため、取引手数料が安くなります。俗にいう人件費などのコストがないからです。
しかしながら「管理する人間がいない」のに、どうやってDEXでトークンの取引をするのでしょうか。誰が、トークンを交換できるようにしているのでしょうか。
もちろん、トークンも何もない場所で、取引なんてできません。いわば、商品がないのに、お店を始めたようなものです。
これを解決する方法が「流動性を供給する」ということになります。
流動性を供給するとは、DEXでの取引のお手伝いをすること。
では、流動性供給について解説をしていきます。
例えば、みなさんがもっているビットコイン(BTC)を米ドルステーブルコインであるUSDCに交換したいとします。このトークンを交換することを、スワップ(swap)といいます。
しかし、この場合、BTCが欲しいと思っている人。そして、USDCを持っている人がいないといけませんよね。そうでないと、スワップはできません。
つまり、トークンを交換する場合「交換相手」と「トークン」が必要になります。
日本円を米ドルに両替するときに、両替所が閉まっていたり、交換してほしい米ドルを持っていないなら両替できないようなものです。
この2つの問題を解決するのが「流動性供給」という方法になるわけです。
流動性を供給するというのは、トークンとトークンをペアにしてDEXに預けることです。預けるとDEX内に保管(プール)されます(厳密にはBTCがDEXで利用される場合、WBTCなどになりますがここでは理解しやすいようにBTCとしています)
そして、誰かがBTCをUSDCに交換したいよ!という人が出てきたとき、このDEXに保管されているプールの中から取引がされるのです。
これであれば、交換相手を探す必要はないし、保管されている中から取引をすればいいので管理が楽になります。
具体的に言えば、BTCとUSDCのプールがあるとします。誰かがBTCをUSDCに交換したいとなれば、BTCをプール内に入れ、USDCが出てくるような感じです。
もちろん、プールに保管されている量以上の取引はできません。またスワップレート(交換価格)も悪くなります。
まとめれば、流動性供給というのは、スワップしたい人のお手伝いをしているというわけなのです。
そして、お手伝いをした人に対して報酬が支払われる仕組みになっています。そのため、流動性マイニング(マイニング:採掘して報酬を得る)とも言います。
※上の画像の通り、交換をするとプール内のトークンの量が各々変わります。その結果、流動性の解除をしたとき、タイミングによっては受け取れるトークンが、流動性供給時と異なることがあります。
DEXで使われるAMMという取引について
これまで、DEXにおける流動性供給について話してきました。
では、プールに保管されたトークンはどのように取引されていくのかということについて解説していきます。
ここでは「板取引」と「AMM」という2つの取引方法について、見ていきます。
板取引は、相手がいないと成立しない取引方法!
株式投資などをしたことがある人なら聞いたことがあるかもしれませんが、取引方法の1つとして板取引というのがあります。
これはかつて株式を取引するときに、証券会社が板を使って、株の売り買いをしてきたことに由来します。
この場合、買いたい人は、A社の株を○○株で✕✕円で買いたい!というように注文を出します。売りたい人はその逆です。
このように板に希望株数と価格を書いていたわけです。そして、その注文した条件で納得した人がいれば、取引が成立していたわけです。
DEXの取引で、同様のことをするのは可能です。1BTCを63,000USDCで買いたい!のように注文すればいいのですから。しかしながら、この方法はかなり不便なものです。
DEXにおいて、板注文をする場合
・取引をしたいひとがいないといけない。
・注文の度に手数料がかかる。
という問題点があります。
取引したい人がいないといけないというのは、まさに上で書いたように交換したいひとを探さないといけないということです。
仮にいたとしても、交換条件が悪かったりし、交換するひとが損するような取引になることがあります。
そして、DEXでの取引の場合、注文が成立しようがしまいが、希望の注文をするたびに手数料がかかってきます。そのため、利用者にとってあまり都合のいいものではなかったというわけです。
そこで、この問題に解決するべくできたのが、AMMというものになります。現状のDEXでの取引は、この方法が一般的となっています。
AMMは、相手が不要で自動的に取引が成立する取引方法!
AMM(Automated Market Maker)というのは、プールに保管されたトークンを使い、自動的に取引を成立させるシステムのことになります。
つまり、スワップするとき、相手がいる必要もないし、注文がその場で成立するので手数料も1回払うだけで済みます。だから、利用者にとって便利なシステムだったわけです。
そのため、DEXでの取引には、このAMMが使われています。
同時に、流動性提供者にとってもメリットがあります。
既存の金融であれば、日本円をほかの通貨に両替するとき手数料を取られます。その手数料はというと、金融機関の収入となるわけです。
しかし、AMMであれば、その手数料は流動性提供者(個人)に直接報酬となります。この点が既存の金融と違う点とも言えます。
まとめ
ということで、今回は流動性マイニングについてわかりやすく解説してきました。DeFiなど難しい言葉がありましたが、少しはわかってもらえたらうれしいです。
最後に、理解度チェックをして、自分が理解できていないところを確認しましょう。