CelerのcBridgeがPolygon、Avalanche、Astar、EthereumのJPYCv2に対応しました!
これにより、JPYCv2を異なるチェーン上(Polygon、Avalanche、Astar、Ethereum)で行き来することが可能です(以後、JPYCv2をJPYCと表記)
例えば、EthereumネットワークのJPYCを、AstarネットワークのJPYCに交換することができます。
PolygonネットワークのJPYCを持っているけど、AvalancheネットワークのJPYCが使いたいなどといった場合に利用できるでしょう。
今回は、別のネットワークと交換するブリッジについてと、cBridge利用時の注意点を解説していきます。
もくじ
- もくじ
- JPYCのブリッジに対応したcBridgeとは?
- ブリッジについて
- ネットワークは、島である。
- ブリッジは、ほかの島でも使えるように島を移動すること。
- cBridgeの概要
- ブリッジにかかる手数料などについて
- 流動性提供とファーミング報酬について
- 流動性提供時の注意事項
- まとめ
- 理解度チェック
- Celerについて
- 免責事項
JPYCのブリッジに対応したcBridgeとは?
Celer Networkが運営するcBridgeは、ブリッジと呼ばれるサービスを提供しています(ブリッジについては後述)
現状、35個以上のブロックチェーン・130種類を超えるトークンを取り扱っています。
ブリッジについて
ネットワークは、島である。
まずはブリッジを知る前に、このネットワークというのをざっくり理解しておきましょう。
ネットワークは、簡単に言えば、島です。
イーサリアムという島があります。ほかにもPolygonという島もあります。その島の中で、みな各々野菜や果物、お肉、魚、穀物(トークン)などを持っている状態です。
そして、野菜を魚に、お肉を穀物に、、、のようにトークンとトークンを交換したり、保管したりしています。※トークンとは、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産やJPYCのこと。
ざっくりこんなイメージで覚えておきましょう。
上の画像は、同じ島(ネットワーク)内でのやりとりでした。では、ほかの島とのやり取りをするにはどうすればいいのか。
それが、ブリッジになります。
ブリッジは、ほかの島でも使えるように島を移動すること。
ブリッジというのは、ほかのネットワークで使えるトークンと交換することです。
例えば、EthereumネットワークのJPYCを使って送信などをしたい場合、EthereumネットワークのJPYCを持っている必要があります。
そのため、PolygonネットワークのようなほかのネットワークのJPYCを送信した場合、受け取る相手はEthereumネットワークのJPYCとして受け取ることはできません。
つまり、保有するトークンのネットワークと送信やDEXの利用などの取引したいネットワークが同じでないといけません。
保有するトークンのネットワーク | 利用したいサービスのネットワーク | 可否 |
Ethereum | Ethereum | 〇 |
Ethereum | Polygon | ✕ |
Polygon | Polygon | 〇 |
PolygonネットワークのJPYCを保有し、EthereumネットワークのJPYCを相手に送りたい場合、別でJPYCを入手する必要があります。
ですが、このブリッジを利用することで、PolygonネットワークなどのほかネットワークのJPYCをEthereumネットワークのJPYCと交換し、入手することができるのです(相互間で交換可能)
ブロックチェーンのネットワークに関する詳細は、こちらをご覧ください。
cBridgeの概要
こちらがcBridgeのブリッジ画面(Transfer)になります。ここでどのネットワークからブリッジし、どのネットワークで受け取るのか、ブリッジしたい量などの設定ができます。
ブリッジにかかる手数料などについて
例えば、PolygonのJPYCから、AstarのJPYCに10000をブリッジする場合、上の見積もりがでました。このとき、AstarのJPYCが9895.9受け取れる見積もりということになります
この場合、手数料としてThe Base Feeとして94JPYC、The Protocol Feeとして10JPYCがかかります。
手数料の内訳として
Fee = Base Fee + Protocol FeeThe Base Fee is paid in the form of the tokens being transferred, and covers the destination-chain gas cost for sending the tokens to the user.
The Protocol Fee is proportional to the transfer amount (after a bridge rate conversion), and is paid to cBridge liquidity providers and State Guardian Network (SGN) validators and stakers in return for their services. The Protocol Fee ranges from 0% to 0.5% of the total transfer amount.
https://cbridge-docs.celer.network/introduction/fungible-token-bridging-models
簡単にまとめると(※詳細は、上のリンクを確認ください。)
プロトコル手数料は、流動性提供者や取引が正しく行われているかを検証するSGNなどに対して、0~0.5%の手数料
Minimum Recieved(最低受取量)は、取引時、受け取れる最低の量を意味します。これはブリッジの状況やほかのひとの取引により、受け取れるトークンの量が変わります。
実際の取引を行う場合は、この手数料などが変動しますので確認してからブリッジを行うようにしてください(なお、Recieveで表示される数字は、手数料を引いたあとのものになります)
続いて、EthereumネットワークのJPYCからPolygonネットワークのJPYCで受け取る場合は、このような結果になりました。
「Insufficient balance」は、ブリッジするのに必要な量がウォレットにないということです。交換したいJPYCをウォレットに準備してください。
「Bridge rate too low(ブリッジのレートが低すぎる)」は、ブリッジするのに受け取りたいネットワークで十分なJPYCがないことを意味します。
実際にページ上にある「Liquidity」で、流動性(量)の状況がわかりますので見てみましょう。
ブリッジ先のネットワークであるPolygonでは、403JPYCしかなく、ブリッジしたい10000JPYCに対して十分な流動性がありません。そのため、「Bridge rate too low」が表示されています。
流動性提供とファーミング報酬について
cBridgeでJPYCの流動性を供給すると、報酬が受け取れるようになっています(2022年11月取得画像)
具体的な報酬の内訳は
①ユーザーがトークンをブリッジする際に支払う手数料(上述で解説したもの)
②ファーミング報酬(運営が設定した特別報酬)
になります。
上の画像にある赤矢印部分を見てみましょう。
白の11.53%と、緑の125685.54%があるのがわかります。
白が①の手数料による年利(APY)、緑が②のファーミングによる年利ということです※②の報酬は、現在(2023.1)終了しています。
つまり、PolygonネットワークのJPYCをcBridgeに預けることで、合計年利125697.07%の報酬が受け取れることになります。 詳しい流動性の供給方法や報酬に関する内容は、こちらをご確認ください。
Transfer画面でのブリッジの場合、上でも話した通り、Base Feeを徴収されることになります。
ですが、流動性提供者の場合、Liquidity画面でAggregate and Reove Liquidity(上の画像で集約と記載)を行うと、別途手数料は発生しますが、Base Feeは発生しません。
流動性提供時の注意事項
流動性供給をした場合、ほかのひとがブリッジするとあなたの資産が別のネットワークのものになる可能性があるので注意が必要です。
わかりずらいと思うので、具体例を出します。
- あなたが、EthereumネットワークのJPYCを流動性供給したとします。cBridgeには、あなたが預けた『10,000JPYC(Ethereum)』が保管されます。
- ほかのひとが『10,000JPYC(Polygon)』をブリッジし、『10,000JPYC(Ethereum)』を手に入れます ※手数料等は除く
- cBridgeには『10,000JPYC(Polygon)』が、保管されています(ほかのひとがブリッジしたため、『10,000JPYC(Ethereum)』はcBridgeからなくなっています)
- あなたが預けたJPYCを引き出したいとなった場合、cBridgeには現在『JPYC(Polygon)』しかありません。そのため、あなたは『10,000JPYC(Polygon)』を引き出すことになります。
このように、自分が預けたネットワークのJPYCとは、異なるネットワークのものになることもあることに注意してください。
ブリッジされ、ほかのネットワークのJPYCになった場合、ファーミング報酬はそのネットワークに準じます。
まとめ
今回は、CelerのブリッジサービスであるcBridgeについて見てきました。
これを使うことで、保有するJPYCと別のネットワークにブリッジが可能となっています。
JPYCをほかのネットワークで使いたいということがあれば、利用してみてはいかがでしょうか。
理解度チェック
Celerについて
Celerはブロックチェーンの相互運用プロトコルであり、簡単なワンクリックで複数のチェーンにまたがるトークンやDeFi、GameFi、NFT、ガバナンス、プライバシーソリューションなどにアクセスできるユーザー体験を可能にしています。
開発者は、Celer Inter-chain Message SDKを使用してチェーン間のネイティブdAppsを構築し、効率的に流動性を利用したり、一貫したアプリケーションロジック、および共有されたステートにアクセスすることができます。Celerに対応したdAppsのユーザーは、より簡単に多様なマルチブロックチェーンエコシステムのメリットを享受することができるようになります。
Website:https://www.celer.network/
Blog:https://blog.celer.network/
Twitter :https://twitter.com/CelerNetwork
免責事項
掲載されている情報については、常に正確性を保証するものではありません。当社は、本記事に記載のあるトークンのブリッジや流動性の供給、運用に関してを推奨するものではありません。自己責任・自己運用の範囲で行ってください。当社は、本情報に基づいて行われたいかなる行為に対しても、一切の責任を負いません。