こんにちは、JPYCです。
暗号資産などの取引をするとき、ガス代というのが必要になります。
このガス代について、詳しく見ていきましょう(本記事では、イーサリアムネットワークにおけるガス代について解説します。ほかのネットワークとは異なる場合があります)
もくじ
- もくじ
- ガス代についての基礎知識
- ガス代は、ネットワークを運用するための燃料である。
- ガス代として使えるトークンは、ネットワークごとに違う!?
- ガス代の計算方法
- 取引するときのガス代について
- Etherscanでガス代の目安を知ろう。
- ガス代を抑えるには?
- メタマスクでガス代を調整しよう。
- まとめ
- 理解度チェック
ガス代についての基礎知識
ガス代は、ネットワークを運用するための燃料である。
まず最初に、ガス代についてお話しします。
ガス代というのは、簡単に言えば、手数料のことです。例えば、銀行のATMを利用したり、送金すると手数料がかかったりします。
ブロックチェーンネットワークの世界でも取引する場合、手数料がかかります。その手数料をガス代と呼びます。
Gas is essential to the Ethereum network. It is the fuel that allows it to operate, in the same way that a car needs gasoline to run. https://ethereum.org/ja/developers/docs/gas/ (意訳)ガスというのは、イーサリアムネットワークにおける根本です。車を走らせるのにガソリンがいるのと同じように、ネットワークを運用するための燃料なのです。
参考までですが、ガス代をなぜ払う必要があるかというと
gas fees help keep the Ethereum network secure. By requiring a fee for every computation executed on the network, we prevent bad actors from spamming the network. https://ethereum.org/ja/developers/docs/gas/ (意訳)ガス代はイーサリアムネットワークの安全を維持するためのものです。ガス代を請求することで、悪い人たちからのスパム攻撃を防ぎます。
ガス代として使えるトークンは、ネットワークごとに違う!?
ちょっとややこしい部分が、なにでガス代を払うのかという点。
先ほど言ったATMでお金を引き出すなどの場合、日本円を手数料として支払うでしょう。
しかし、ブロックチェーンの世界では取引するブロックチェーンごとに、特定のトークンでガス代を支払うことになります。
ネットワーク | ガス代として使えるトークン |
Ethereum | ETH(イーサリアム) |
Polygon | POL |
Avalanche | AVAX |
Astar | ASTR |
Gnosis | xDai |
Shiden | SDN |
例えば、Ethereumネットワークの場合、イーサリアム(ETH)がガス代として必要です。
このようにネットワークごとにガス代として使えるトークンが異なるため、取引するとき、事前に各トークンを入手する必要があります。
ネットワークについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
JPYC Prepaidを購入すると、無料でこのガス代として使えるトークンがもらえます!(ETH除く、内容は予告なく変更)
ガス代の計算方法
The total fee would now be: units of gas used * (base fee + priority fee)
https://ethereum.org/ja/developers/docs/gas/
(意訳)手数料の合計=ガス限度額×(基本手数料+優先手数料)
- ガス限度額(gwei):取引により消費されるガス代の上限
- 基本手数料(gwei):ブロックチェーンに取引を残すためのもの
- 優先手数料(gwei):チップとして支払うもの(取引を優先して処理してくれる)
ガス限度額は、取引の内容により変動します。例えば、送信であったり、NFTをミント(発行)、スワップなどがあげられます。
基本手数料は、ブロックチェーンの混雑具合により変わります。混雑していると、高くなります。
優先手数料は、基本手数料にプラスすることで、処理を優先してくれるようになります。
例えば、トークンを送信するとき、21000gweiのガス限度額が必要になります。基本手数料が10gweiで、優先手数料を2gweiに設定した場合
となります。※1gwei(ギガウェイ):0.000000001 ETH
取引するときのガス代について
Etherscanでガス代の目安を知ろう。
では、続いてEthereumネットワークのガス代を実際に見ていきましょう。
EtherscanにあるGas Tracker(https://etherscan.io/gastracker#historicaldata)では、イーサリアムネットワークでの取引にかかるガス代の現在の目安を知ることができます
上の画像で言うと
【High:15gwei(Base:12、Priority:3)、~30secs】となっています。
この時、このガス代を設定すると、30秒以内で処理できる予定を意味します。
逆にLowの場合は、10分となっています。
というように、優先手数料を多く支払えば優先して処理してくれるし、少なければ後回しになります。
しかし、優先手数料が少ないからといって処理してくれないわけではありません。あくまで、優先度の違いです。
The transaction sender is refunded the difference between the max fee and the sum of the base fee and tip.https://ethereum.org/ja/developers/docs/gas/
また、基本手数料などを上げて取引をした場合、多く払った手数料に関しては返還される仕組みになっています。
ガス代を抑えるには?
ガス代を低くする方法は、基本手数料が高くない時に取引をすることがあげられます。
例えば、Gas Trackerの画面には、過去1週間のガス代の推移が見れます。
Ethereum Gas Charts:https://ethereumprice.org/gas/
こちらのページで、どの時間帯がガス代が少なくて済むのか検討するのも1つの方法です。
あくまでガス代は、処理の優先度が変わるだけで、基本手数料が下がればいつか処理されます。
なので、時間がかかってもいいから手数料を抑えたい場合は、これまで上げたデータを参考にして、ガス代を低く設定し、取引が処理されるのをじっくり待つのも方法です。
メタマスクでガス代を調整しよう。
取引するとき、メタマスクでは自動的にネットワークの混雑具合に応じたガス代を表示してくれます。
調整したい場合は、上の画像を開き、どれくらい早く処理してほしいか、低・中・高から選択することができます。
詳細オプションで、より詳細な設定も可能です。
ここの数値を変更することが可能です(優先手数料と最大手数料を変更するのはOKですが、ガス限度額は変更しないようにしましょう)
まとめ
ということで、今回は取引にかかわるガス代について詳しく見てきました。